【FIRE前チェックリスト】連載の最終回、第4弾は「退職したら(自由の身になったら)編」です!
長年のサラリーマン生活、本当にお疲れ様でした。最終出社日を終え、有給消化も明けて、ついに籍を置いていた会社からも完全に独立した「正真正銘の自由の身」になったあなたへ、心からの祝福を贈ります。
これから始まる新しい人生、毎日をどうデザインするかは100%あなた次第です。
ただし、自由を満喫する前に、FPとして「これだけは最優先で、しかも最速で終わらせてほしい」という役所手続きがあります。会社がこれまで勝手にやってくれていた「税金」や「社会保険」の手続きを、今度は自分で行う必要があるからです。
ここで紹介するステップを間違えたり飛ばしてしまうと、数十万円単位で損をしたり、手続きのために何度も役所を往復する羽目になったりします。 退職日の翌日から動けるよう、最後のチェックリストをまとめました。要領よく終わらせて本当の自由を手に入れましょう!
📄 FIRE前チェックリスト:退職したら編
このフェーズの目的は、「退職直後の役所手続きを最速・最短ルートで終わらせ、税金と社会保険料の出費を合法的に最小化すること」です。
🟩 チェック1:退職後「14日以内」に役所で社会保険の切り替えを終えたか?
会社員を辞めると、それまで加入していた「健康保険」と「厚生年金」から外れます。退職日の翌日から14日以内に、次のいずれかの制度へ切り替える手続きが必要です。
【健康保険の選択】どれが一番トクか比較して決めたか?
会社を辞めた後の健康保険は、主に以下の3つの選択肢があります。
- [ ] ① 会社の健康保険を「任意継続(にんいけいぞく)」する
- 最長2年間、元の会社の保険に入り続けられます。保険料は「全額自己負担」になりますが、上限額が決められているため、サラリーマン時代の年収が高かった人は、次の国民健康保険より安くなるケースが多いです。任継の場合の加入は20日以内。手続きはすぐ行いましょう。
- [ ] ② 「国民健康保険(国保)」に加入する
- お住まいの市区町村が運営する保険です。前年の年収ベースで計算されるため、退職1年目は高額になりがちですが、「会社都合退職の軽減措置」や「減免制度」が使える場合は、任意継続より圧倒的に安くなることがあります。国保の加入は14日以内です
- [ ] ③ 家族の健康保険の「扶養(ふよう)」に入る
- もし配偶者などが会社員で、あなたの今後の見込み収入が一定基準(原則年収130万円未満)を下回るなら、扶養に入るのが最強のマネーハックです。保険料は完全ゼロになります。ただし、失業保険の給付を受ける場合には、扶養に入れず国保になるケースがありますので気を付けましょう。
【年金の切り替え】
- [ ] 「国民年金(第1号被保険者)」への切り替え手続きを行った。
- 退職証明書や離職票を持って、14日以内に市区町村役場の年金窓口で手続きします。もし配偶者を扶養に入れていた場合は、配偶者も一緒に第3号から第1号(または扶養)へ切り替える必要があります(=保険料は2人分必要!!)。
【FPのアドバイス】 健康保険を「①任意継続」にするか「②国保」にするかは、退職前に会社の健保組合と役所の国保課の双方から「私の年収だと来年の保険料はいくらになりますか?」と試算を出してもらい、必ず比較しておきましょう。これだけで年間10万円以上の差が出ることがあります。
🟩 チェック2:ハローワークで「雇用保険(失業保険)」の手続きをしたか?
「しばらくゆっくりする予定だから、失業保険は関係ない」と思っていませんか? FIRE後、完全に何もしない(仙人のような生活を送る)のであれば受給できませんが、「自分の名前で小さなビジネスを始めたい(起業準備)」「週に数日だけゆるく働きたい(サイドFIRE)」と考えているなら、ハローワークで手続きを行う権利があります。
- [ ] 自宅に「離職票」が届いたら、すみやかにハローワークへ行った。
- [ ] 「基本手当(いわゆる失業保険)」の申請、または起業を目指す場合の「再就職手当」等の要件を確認した。
⚠️ 退職理由による「給付制限」と入金までのタイムラグに注意 自己都合退職の場合、申請してから実際に基本手当が振り込まれるまでに約2〜3ヶ月かかります(待期期間含む)。この間は無収入になることを資金計画に織り込んでおきましょう。
🟩 チェック3:「翌年の確定申告」に向けた準備・領収書の保管を始めたか?
サラリーマン時代は会社がすべて「年末調整」で完結してくれていましたが、年の途中で退職した場合、ほぼ確実に「確定申告」を自分で行う必要があります。
- [ ] 退職時に会社から受け取った「源泉徴収票」を紛失しないよう、専用のファイルに保管した。
- [ ] 退職後に自分で支払った「国民健康保険料」や「国民年金保険料」の領収書・控除証明書を保管している。
- [ ] (個人事業を始める場合)「開業届」および「青色申告承認申請書」の提出期限(※1)を確認した。
💡 ※1 開業届のタイミング(起業する方へ) 自分のビジネスを始める場合、原則として開業から2ヶ月以内に税務署へ「開業届」と「青色申告承認申請書」を出すことで、最大65万円の控除の特典が得られます。ただし、開業届を出した日から「失業保険」の受給資格がなくなるため、ハローワークの手続きとのタイミング(順番)は慎重にコントロールする必要があります。再就職手当が受けられる要件もしっかり確認してから行動しましょう。
🟩 チェック4:会社の看板を外した「自分の活動」を本格始動させたか?
失業保険の給付が終了し、お役所の手続きが一段落したら、いよいよ本番です。ここからは「無職の期間」ではなく、「新しい自分のビジネス・ライフワークのスタート期間」です。
- [ ] 名刺のない自分に慣れ、会社の肩書きではなく「自分の名前と提供できる価値」で自己紹介ができる。
- [ ] 以前の記事で作った「時間のポートフォリオ」に沿って、毎朝決まった時間に起き、自分のために時間を使えている。
- [ ] 個人事業のタスクや日々のスケジュール、資産の状況を一元管理し始めた。
連載の終わりに:ようこそ、自由でエキサイティングな世界へ!
全4回にわたる【FIRE前チェックリスト】、いかがでしたでしょうか。
お金の準備(生活防衛資金や家計の仕組み化)から始まり、会社との決別、そして役所の手続きまで、このロードマップをすべてクリアしたあなたは、もう立派な「自分の人生の経営者」です。
サラリーマンを辞めると、最初は「毎月決まった日に給料が振り込まれない」という独特のソワソワ感があるかもしれません。でも、それと引き換えに手に入れた「いつ、どこで、誰と、何をするかを100%自分で決められる自由」は、何物にも代えがたい人生の宝物です。
これからは、会社のため、他人のためではなく、あなた自身と大切な家族、そしてあなたが本当に応援したい人のために、その素晴らしいエネルギーと時間を注ぎ込んでいってください。
当サイトでは、これからもあなたが自由であり続けるためのマネー知識や、スモールビジネスの育て方を発信していきます。もし、これからの個人としてのライフプランや資産運用、税金対策などで迷うことがあれば、いつでもご連絡くださいね。
あなたのセカンドライフが、光り輝く素晴らしいものになりますように。 長い連載をお読みいただき、本当にありがとうございました!
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